オンカジでたくさん得た勝利金。
「税金は払わなくていいの?」と不安になるかもしれません。
税金が発生するラインは人によって異なるものの、オンカジの勝利金が一定額を超えると、所得税や住民税といった税金が発生します。
この記事では、オンカジの勝利金にかかる税金や計算方法、確定申告や住民税の申告の必要性について解説します。
オンカジの勝利金にかかる税金
オンカジの勝利金による収入にも税金がかかってくることがあります。
税金を算出するための所得「課税所得」が上がれば、支払うべき税金が発生したり、税額が上があったりする可能性があるからです。
- 「所得」・・・収入から経費をひいたもの
- 「課税所得」・・・所得から「所得控除(扶養控除や医療費控除)」を差し引いたもの
オンカジの収入には、どのような税金が関係してくるのか解説します。
所得税
国税に分類されており、確定申告にて税額を申告し、納付しなければなりません。
住民税
所得をもとに地方自治体が納税額を決定し、住民へ通知されます。
通知された金額を期限内に納付する必要があります。
確定申告をすれば住民税の申告は不要ですが、確定申告をしていなければ住民税の申告を自治体へしなければいけません。
その他
国民健康保険に加入している人は、国民健康保険税(地域によっては国民健康保険”料”)が高くなる可能性があります。
国民健康保険税(国民健康保険料)も、所得をもとに計算されているからです。
オンカジ収入の所得計算方法とルール
所得には15種類あり、オンカジの勝利金は「一時所得」に分類されます。
ここでは、一時所得の計算方法や計算のルールを解説します。
一時所得の計算式
一時所得は次の計算式で計算します。
一時所得=(収入ー経費ー特別控除額50万円)×1/2
経費は収入を得るために賭けた賭け金のみ算入できます。
一時所得が発生しない場合
▼勝利金80万円で賭け金が30万円の場合
80万円(収入)-30万円(経費)-50万円(特別控除額)=0円
この場合、一時所得は「0円」となり、税金が発生したり、税額が増えたりすることはありません。
一時所得が発生する場合
▼収入130万円で賭け金が30万円の場合
130万円(収入)-30万円(経費)-50万円(特別控除額)=50万円
計算式のとおり50万円に1/2をかけると、一時所得は「25万円」であることがわかります。
この場合は、税金が発生したり税額が増えたりする可能性があります。
負けたぶん(損)は経費にはならない
一時所得の計算で気をつけたいのが、経費の部分です。
例えば、
- 年間の勝利金 130万円
- 勝利金があった時の賭け金 30万円
- 勝利金は得られなかった時の賭け金 100万円
上記の場合の計算式を確認しましょう。
この時、経費を130万円(30万円+100万円の賭け金)で計算するのは間違いです。
正しい計算式は次のとおりです。
一時所得={130万円(収入)-30万(経費)円-50万円(特別控除額)}×1/2=25万円
勝利金を得たときの賭け金30万円だけを経費とするのが正しい計算です。
税金発生・確定申告が必要なのはいくらから?
個人の収入や使える控除などにより異なりますが、オンカジでの勝利金や賭け金を一時所得の計算式に当てはめ、一時所得が発生した場合は税金が発生する可能性が高いです。
それにともない、確定申告や住民税の申告が必要になる場合があります。
ここからは、会社員のパターンと、無職のパターンとでいくらが目安になるのかを解説します。
会社員の場合
会社員として働いている方の場合、給与所得以外の所得が20万円を超えるときは確定申告が必要です。
確定申告をしておけば住民税の申告は不要であることから、所得があれば確定申告をしておくことをおすすめします。
ちなみに、確定申告の際に住民税の納税方法で「普通徴収」を選んでおけば、住民税額が会社に通知されません。
「オンカジをやっていることを知られたくない」「副業を疑われると面倒」という方は住民税の納付方法のところを「普通徴収」にチェックを入れて確定申告をしましょう。
無職の場合
所得税でいえば、オンカジの勝利金は146万円がひとつのラインといえます。
無職の方で収入がまったくない場合、一時所得から基礎控除(48万円)を差し引けるためです。
つまり、オンカジで得た勝利金を一時所得の計算式に当てはめ、一時所得の金額が48万円以下であれば所得税は発生しません。
▼収入-掛け金=146万円の場合
(146万円-50万円)×1/2=48万円
48万円は基礎控除で差し引き、所得は「0円」となります。
ただし、住民税の基礎控除額は43万円(所得2400万円以下の場合)であるため、住民税の申告は別途必要です。
オンカジと税金の注意点
「税金のことは面倒だし難しくてよくわからない」「何か指摘されても”知らなかった”で済むのでは?」と思う方もいるかも知れませんが「面倒」「わからない」「知らない」では取り返しがつかないことになる可能性があります。
オンカジと税金の注意点を解説します。
脱税はバレる
申告しなくてもバレないという考え方は危険です。
本来申告すべき税額を申告しなかったり、ごまかしたりすることは「脱税」とみなされます。
決済サービスを使うにしても、最終的には銀行口座へ勝利金が振り込まれるため、調べられたら勝利金があったことはわかります。
金額も残るためごまかすことはできません。
きちんと申告しましょう。
知らなかったでは済まされない
申告や納付をせず、脱税と判断された場合はさまざまなペナルティを課せられる可能性があります。
- 無申告加算税
- 延滞税
- 過少申告加算税
- 重加算税
上記のようなものは、期限内に申告や納付をおこなわなかったり、税額が少なくなるようわざと不正な金額を申告したりすると、本来の税額に加算されて請求されます。
最初から素直に申告しておきましょう。
まとめ
収入や控除などの状況が人によって異なるため、勝利金がいくらなら税金が発生するか、税金はいくら発生するかといったことを一概に言うことはできません。
税金が発生するか、発生するとしたらいくらになるのか、個別具体的に知りたい場合は税理士や管轄の税務署へ相談するのが確実です。
無申告や未納付の場合ペナルティが課せられる可能性があるため「わからないし、バレないだろうから何もしない」というのは避けましょう。